Vantage(ヴァンテージ)は、日本人トレーダーからも注目されている海外FXのひとつです。しかし、どのような口座があって、どういったトレードができるのかといったことが分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Vantageの口座タイプを紹介し、それぞれの特徴などを分かりやすく解説します。
Vantageの口座タイプと特徴
Vantageは、「セント口座」「スタンダード口座」「PRO ECN口座」「RAW ECN」「スワップフリー口座」そして「デモ口座」という6種類の口座タイプを提供しています。
トレードの目的や手法・レバレッジ・取引コストなどを考慮して、自分に合った口座タイプを選ぶことが重要です。
まずは6つの口座タイプについて、それぞれの特徴や違いについて見ていきましょう!
Vantageのセント口座の特徴
セント口座は、たった1ドル(約130円)からの口座開設ができます!
そのため、海外FXの中でも特に敷居の低い状態でトレードできるのが特徴といえるでしょう。
- 最大レバレッジ1,000倍で取引できる
- 最小取引数量 0.01ロット
- STP方式とECN方式の両方を用意している。
まず、Vantageのセント口座は、最大レバレッジが1,000倍に設定できます。
これによって少額であってもトレードできるメリットがあり、1ドルから始められるセント口座の強みを十分に生かせます。
1ドルから始め荒れるものの、トレードは50ドルからになるので注意しましょう
セント口座の由来は、残高がセント(米ドルの下の単位)表示になっていることです。
これによって初心者の方でも数千円単位で表示される口座になれることができます。
ただ、日本円にも対応しているので、必ずしもセントではありません。
セント口座は、最小取引量もVantage最小の0.01ロットに対応しています。
そのため、少額でもきちんとトレードできるでしょう。
セント口座は、取引方式をSTPとECNの両方式で用意しています。
STP方式とは「Straight Through Processing」のことで、注文を受け取ったらVantageの運営がFXのインターバンク市場に注文を出すという方式です。
インターバンク市場のレートを参考にして、Vantageが設定したスプレッドを上乗せした状態で売買します。
一見、不利な条件ですが、その分少額取引ができるようになっています。
ECN方式とは、「Electronic Communications Network」のことで簡単に言えばVantageなどが参加する市場において直接注文できる方式です。
Vantageの運営を仲介しないため、約定もより早く、確実にできるメリットがあります。
ただし、3ドル程度の手数料が発生してしまうので注意しましょう。
それぞれの状態をチェックして好きな方式で選べるのがメリットです。
Vantageのスタンダード口座の特徴
スタンダード口座は、文字通りVantageの基本となる口座です。
比較的狭いスプレッドでSTP方式のトレードができるため、手数料を気にせず狭いスプレッドが利用できますよ!
- 最低5000円の入金で取引を始められる。
- 日本円を始め様々な通貨に対応している。
- 高い約定力を期待できる。
セント口座同様少額からトレードできる口座です。
5,000円程度の予算で始められるため、Vantageが用意している口座の中でもかなり敷居が低い口座と言えます。
さらに、日本円を始め米ドル以外の通貨にも対応している口座です。
日本円に対応している分、セント口座よりも利用しやすく、さらに次のような通貨にも口座が対応しています。
・オーストラリアドル
・英ポンド
・ユーロ
・シンガポールドル
・カナダドル
・ニュージーランドドル
・香港ドル
このような通貨に対して、トレードできる環境が用意されているのが特徴です。
多彩な通貨に対応している口座なので、日本人トレーダー以外にも多くの国のトレーダーにとってトレードしやすい環境といえるでしょう。
約定力も安定している口座です。
Equinix社製の光ファイバーネットワークを介して取引の約定力をアップさせています。
これによって、取引の約定速度が向上し、スリッページ(注文タイミングのズレ)などが発生しにくくなっているのが特徴です。
VantageのPRO ECN口座の特徴
PRO ECN口座は世界でも有数の金融機関が参加するインターバンク市場で直接トレードできる口座です。
0.0pipsからの非常に狭いスプレッドと、スタンダード口座と同じく高速の取引速度が魅力の口座ですよ!
- 片道1.75ドルの手数料で取引できる。
- 0.0pipsからの狭いスプレッドが用意されている。
- 透明性の高いECN口座
まず、片道の手数料が1.75ドルです。
これはかなり安い水準であり、海外FXによっては、その倍以上の手数料が発生することもあります。
そのため、手数料を少なくしてトレードしたいというユーザーにとっては、かなりメリットがある口座といえるでしょう。
次にスプレッドが非常に狭い口座です。
最低スプレッドが0.0pipsからになっているので、スプレッドの広がりをそこまで気にせずとてもスムーズなトレードが可能になっています。
これによってトレードがしやすくなり、Vantageのトレードを行うのがかなり分かりやすくなっているといえます。
スプレッドが非常に狭くなっているのは、取引が活発なインターバンク市場とVantageが直結していることで実現しているのです。
ただし、その環境の条件として1万ドル相当の初回最低入金金額が設定されている点は注意しましょう。
最後が透明性の高いECN方式を採用した口座であることです。
ECN口座を利用することによって先ほど触れた非常に狭いスプレッドを利用できるほか、Vantageを仲介しない分、より透明性の高いトレードが可能になります。
Vantageは実績があり、信用できる海外FXですが、それでもなんの仲介も入らないECN方式を利用したほうが、心理的にも透明性を高く感じられることでしょう。
VantageのRAW ECN 口座の特徴
RAW ECN口座もPRO ECN口座同様にECN方式を採用することで流動性の高さによってトレードしやすい環境が用意されています。
さらにPRO ECN口座よりも利用しやすい口座として開設されているのが特徴です。
- 片道200円でFX取引ができる。
- 50ドルから口座開設ができる。
- 最小0.0pipsからの狭いスプレッドでトレードできる。
RAW ECN口座は、取引手数料が発生しますが、その金額は片道200円とかなり安価に設定されています。
そのため、取引手数料を気にすることなくトレードできるメリットがあります。
PRO ECN口座では1万ドル相当の初回入金金額が必要です。
一方で、この口座はわずか50ドルから口座開設ができるメリットがあります。
本格的なECN口座をわずか50ドルで始められる海外FXは少なく、RAW ECN口座だけでなく、Vantage自体のメリットともいえるでしょう。
狭いスプレッドも魅力です。
ECN口座でインターバンク市場に直接アクセスできることからスプレッドも狭い設定になっています。
最小0.0pipsというVantageの口座の中でもトップクラスの狭さとなっており、スプレッド目当てで気軽に利用できる口座としては、かなり魅力的な仕様となっています。
Vantageのスワップフリー口座の特徴
スワップフリー口座は、文字通りスワップポイントがない口座です。
スワップポイントはFXの金利的なもので、プラススワップではスワップポイントが残高に加算されていきます。
一方マイナススワップポイントは、残高からスワップポイント分徴収されていく仕組みです。
もともと宗教上の理由でスワップの受け取りや支払いができないトレーダーのために作られていましたが、その特異性から一般ユーザーでもメリットのある口座です。
- 管理手数料がかかる。
- STP口座とECN口座が用意されている。
- 少ない初回最低入金額で利用できる。
スワップフリー口座は、スワップポイントが存在しない代わりに管理手数料があります。
そのため、スワップポイントがない代わりに一定の管理料を意識してトレードすることが求められます。
次にスワップフリー口座はSTP口座とECN口座の両方が用意されているのが特徴です。
そのため、利用しやすい方式の口座を利用できます。
たとえば、取引手数料を支払いたくない方は、STP口座を利用します。
一方で、スプレッドを極力狭くしたい方はECN口座を選んで取引手数料を支払います。
なお、関連して取引手数料はロットごとに片道3ドルになっており、他の口座に比べると若干高額です。
また、取引ツールはMT4しか利用できません。
少ない初回最低入金額で利用できます。
スワップフリー口座は50ドル相当の金額から利用でき、Vantageの口座の中でも少ない部類に入ります。
Vantageのデモ口座の特徴
Vantageにもデモ口座が用意されています。
しかも、ライブ口座(これまで紹介した入金してトレードする口座)であれば無制限に利用できるメリットがありますよ!
- ライブ口座を開設すれば有効期限なしで利用できる。
- 簡単な入力だけで30日利用できる。
- MT4やMT5でトレードできる。
デモ口座は、ライブ口座を開設することによって無期限での利用が可能です。
有効期限がない状態でトレードできるので、中長期のトレードをしている方にとってメリットがあるでしょう。
海外FXの場合、デモ口座と言えばライブ口座の登録をしていないと利用できないといったケースが少なくありません。
しかし、Vantageの場合は30日間という日数制限があるものの、デモ口座を利用できる仕組みです。
30日のデモ口座を利用することで、Vantageのデモトレードを体験できます。
さらにMT4やMT5の取引ツールも利用できます。
デモ口座といってもVantageの口座とほとんど同じ条件なので実際に利用できるこれらのツールも用意されています。
実際に利用されている取引ツールの雰囲気を知ることで、Vantageのライブ口座も検討できるでしょう。
Vantageの口座タイプ別おすすめなトレーダー
Vantageの口座タイプ別おすすめしたいトレーダーを見ていきましょう。
セント口座がおすすめなトレーダー
結論、とにかく節約してトレードしたいトレーダーはセント口座がおすすめです。
その理由として次のものが挙げられます。
- Vantageの最大レバレッジでトレードできるため。
- 少額でトレードできるため。
- Vantageのメリットを十分体験できるため。
Vantageの最大レバレッジである1,000倍でトレードできます。
これによって少額トレーダーであっても十分な取引量のトレードで利益を狙えるのがおすすめの理由です。
次に最小取引量が0.01ロットと、Vantageの口座でも最小の部類に入るので、小遣い程度の予算でもトレードが可能です。
さらに50ドルからライブトレードを行えるため、1万円に満たない資金からでも本格的なトレードを体験できるでしょう。
少額からトレードできて最小取引量が0.01ロットと、気軽に利用できるセント口座ですが、こういった口座は一般的に制約があることも珍しくありません。
しかし、Vantageでは最大レバレッジである1,000倍でのトレードが利用できる上、他の口座同様にMT4やMT5が利用できることやEAが利用できることなど自在なトレードができます。
スタンダード口座がおすすめなトレーダー
スタンダード口座がおすすめなトレーダーは、初心者です。
その理由は次のとおりです。
- 取引手数料無料のSTO方式が利用できるため。
- スプレッドがそこそこ狭いため。
- 5,000円の入金で始められるため。
まず、取引手数料無料のSTP方式が選択できます。
取引手数料を気にせずトレードを進めることで、積極的なトレードに挑戦しやすいといえるでしょう。
また、慣れないFXで取引手数料の要素を考えることなくトレードを試せます。
スプレッドがそこそこ狭いのもポイントです。
一般的な海外FXに比べてSTP方式でありながら狭い水準でトレードできます。
たとえば日本円と米ドルの通貨ペアの場合、2.0pips程度のことが多い海外FXにあって1.4pips程度でトレードできることもあります。
日本円と米ドルの通貨ペア以外にも全体的に狭い水準に設定されているのが特徴です。
初心者には優しい5,000円から始められる口座もおすすめの理由です。
初回入金額が5,000円に設定されているので、初心者でも気軽に始められます。
Pro ECN口座がおすすめなトレーダー
Pro ECN口座は、大口の本格的なトレードをするトレーダーにおすすめです。
その理由は次のとおりです。
- 透明性の高いトレードができるため。
- 非常に狭いスプレッドでトレードできるため。
- 大量の取引に適しているため。
VantageのPro ECN口座は、ECN方式のトレードを用意しています。
この方式は直接インターバンク市場と取引できるため、約定力の高いトレードができることがメリットです。
大口で取引する場合は、少しでも信頼性の高いトレード環境を用意したいところですから、Pro ECN口座は大口トレーダーとも相性が良いでしょう。
スプレッドも狭い水準でトレードできます。
0.0pipsでトレードできるタイミングも多く、取引手数料を支払ってもトレードするメリットは大きいといえます。
特に大口トレーダーの場合は、スプレッドも無視できない水準になるため、少しでもスプレッドが狭いトレードをするのが重要です。
大量の取引に適した環境なのも選ぶべき理由です。
透明性が高い取引ができるだけでなく最低取引量も個人向け口座としては、かなり大きめになっています。
ただ、言い換えれば、それだけ大口のトレーダー向けに設計された口座であることを意味します。
RAW ECN口座がおすすめなトレーダー
RAW ECN口座は、スキャルピングをするトレーダーにおすすめです。
その理由は次のとおりです。
- 少ない資金力でもトレードできるため。
- 狭いスプレッドで利用できるため。
- 手数料も安めになっているため。
Raw ECN口座は、最低入金金額も先ほど紹介したPRO ECN口座よりかなり安価な金額設定です。
そのため、個人レベルの少額トレーダーでも利用しやすく、特にスプレッドの狭さにこだわっているトレーダーにとってメリットがあります。
次にスプレッドの狭さもあります。
流動性が高いインターバンク市場での直接トレードになるため、かなり狭い範囲でトレードされています。
狭いスプレッドとして最低0.0pipsに設定されており、スプレッドを気にせず安心してトレードできる環境です。
狭いスプレッドなので、スキャルピングなどわずかな利益を狙うトレードでも利益が期待できるでしょう。
取引手数料も片道200円なので、海外FXとしてはかなり安価な価格設定です。
日本円に換算した金額が設定されているので、手数料の把握がしやすく、手数料を計算しやすい分、スキャルピングに集中できるでしょう。
スワップフリー口座がおすすめなトレーダー
スワップフリー口座がおすすめな方は、宗教でスワップポイントのような要素を禁止されているトレーダーや中長期のトレードをしているトレーダーです。
その理由は次のとおりです。
- スワップポイントを気にせずトレードできるため。
- 特定の宗教にとって必須の条件のため。
- 少額トレードにも対応しているため。
スワップポイントがないので、中長期トレーダーに適しています。
スワップポイントがあると、マイナススワップになった場合、相当な金額が差し引かれていくことも珍しくありません。
特に中長期のタイミングでトレードするトレーダーについては、大きなデメリットにつながります。
マイナススワップがない分、中長期のトレードをするトレーダーにとって選ぶべき理由となるでしょう。
次に特定の宗教の方にとっては必須の条件です。
特定の宗教というのは主にイスラム教徒の方です。
イスラム教では、コーランに「リバー(金利)」を禁じる記載があることからそういった行為に当たるスワップポイントを禁止しています。
日本では、少数派と言えますが、それでもイスラム教を信仰している方は、スワップフリー口座を選ぶ必要があります。
最後が少額トレードにも対応しているので、幅広いトレーダーが利用できる点です。
スワップポイントが存在しない口座は、どんな資金力の方でも興味があるはずです。
そういった方々すべてをカバーするのが初回最低入金金額が5,000円という内容になります。
デモ口座がおすすめなトレーダー
Vantageのデモ口座は全てのトレーダーにおすすめです。
その理由は次のとおりです。
- 無制限で利用できるため。
- MT4やMT5がそのまま使えるため。
- 無料で利用できるため。
ライブ口座を利用していれば、全ての口座のユーザーが無期限、無制限で利用できます。
制限がないというのは、Vantageのデモ口座をおすすめする最大の理由です。
とにかくライブ口座を開設したら、練習や実験目的ですぐにデモ口座も開設してみましょう。
ライブ口座と同じくMT4やMT5が利用できます。
この特徴によってVantageの取引ツールがそのまま扱えるのは大きなメリットといえるでしょう。
無料で利用できるため、何も考えずに利用できるメリットがあります。
無制限なうえに無料なので、選ばない理由はありません。
Vantageで口座を選ぶ際の4つの注意点
Vantageで口座を選ぶ際には注意点もあります。
それは、次の4つです。
・ECN方式の口座は少なからず手数料が発生すること
・レバレッジがどれも同じこと
・取引ツールが比較的少ないこと
・口座によって用意する金額が大幅に異なること
これらについてみていきましょう。
注意点1:ECN方式の口座は少なからず手数料が発生する
どんなFXでもいえることですが、VantageでもECN口座を利用すると取引手数料が発生します。
ただ、Vantageの口座選びの注意点として、取引手数料が口座によって異なることです。
口座ごとに異なる手数料を加味して口座選びをするようにしましょう。
注意点2:レバレッジがどれも同じ
Vantageでは、いずれの口座も最大レバレッジが1,000倍に設定されています。
最大レバレッジがどの口座でも同じなので、レバレッジ目的による口座選びができない点に注意しましょう。
注意点3:取引ツールで選ぶことができない
Vantageのメリットでもありますが、口座ごとに取引ツールが異なるといったことはありません。
いずれも同じ取引ツールであるMT4やMT5のいずれかになるので、Vantageの取引ツールを目的とした口座選びができない点にも注意しましょう。
注意点4:口座によって用意する金額が大幅に異なる
Vantageでは、初回入金金額が口座によって全く異なります。
セント口座のように1ドルから可能な口座もあれば、1万ドル相当の金額が必要な口座もあります。
初回入金金額が各口座で全く異なっているので、選ぶ際は注意が必要です。
Vantageの口座タイプまとめ
Vantageには、6種類の口座が用意されています。
ECN方式やSTP方式など取引方式についても選べるきめ細かな口座の設定が特徴です。
宗教を意識したスワップフリー口座が用意されている点も先進的といえるでしょう。
ただ、レバレッジがいずれも同じであったり、取引ツールがそこまで多くないなどのデメリットがあるのも事実です。
メリットやデメリットがあるものの、初心者から上級者、特定の宗教の方まで幅広いトレーダーに対応しているのは魅力といえるでしょう。